黒井くん、じゃなかった黒崎くんのことを覚えているか……って?
こいつ大丈夫だろうか。まだ会って一日も経っておりませんが。
「新しい所に来て頭がイカれちゃったんだね大丈夫? 一旦教室に戻って落ち着こう」
「君の妄想の方が大丈夫?」
こ、こいつ人が心配してやってるのに失礼な言葉返してきたぞ。
よっぽど頭が可笑しいのかもしれんな。細心の注意を払って対応せねば。
「よし、取り敢えず保健室行こっか」
「君は脳外科医にでも行くべきだと思うよ」
……あたしはこの黒崎くんをナメていたのかもしれない。
この人はフードマンと同レベルくらいの凶器言葉を持ってる……!
「……その様子じゃホントに覚えてないんだね」
黒崎くんは先程と同じ呆れたような目であたしを見、
吐息と共に言葉を零した。
「オレ、今朝飴森さんにぶつかったんだけど」