「樹姫、待ってくれ。」

そういって樹姫を
追いかけようとする
俺を愛はひきとめた。

「嫌、いかないで」

愛も必死だったんだ。

けど俺も必死だった。

「樹姫!」

「幸樹、大好きだよ」

そう言うと
いつもの風が
樹姫をさらっていった。