「お前やっと起きたのかよ!もう起きないのかと思ったw」
と幼なじみの颯斗が言った
颯斗は紗穂と付き合っている。この事は俺と颯斗と紗穂の秘密だ。
颯斗も紗穂と同じようにすごくモテる。
幼なじみの二人は俺とは次元が違う感じがして二人といる時はより一層自分が惨めに感じた。
中学3年の頃に放課後の教室から聞こえた
「颯斗くんと紗穂ってなんであんなのといるの?ww」
と言う言葉が耳の奥にこべりついて剥がれない。今も目を閉じると聞こえてくる。
前々から俺だけ違っていたのは知っていた。だがあんまりにも唐突に他人からこの現実を突きつけられるというのは特別メンタル強いわけじゃない俺を壊すのには充分過ぎたんだ。それからは二人となるべく距離をとって生活をした。
髪を金に染め、ピアスをあちこちに開けた。
元から目つきが悪い俺はやけくそでしたその醜い姿が様になった。
クラスの女子からは怖いだとかダサいだとか言われてたがそんなことは別にきにしなかった。

そんなこんなで今に至る。
午後の授業は全く頭に入って来なかった。
終礼が終わったあともぼーっと空を眺めていたらいつの間にか辺りはオレンジ一色になっていた。教室には誰も居なく、重い足乗りで家へ帰る…