でも、私が思ったこととは逆で
光ちゃんに後ろから頭をわしゃわしゃ
された。


乱暴に。



「違う、…照れくさかっただけ。」

小さな声で光ちゃんは言った。

真っ赤な完熟トマトになりながら。



『もう、髪ぐちゃぐちゃ…じゃん』

そんな顔されると、なんだかこっちまで
照れてきた。


私はみだれた髪を手ぐしでとぎながら、
光ちゃんから目をそらした。




光ちゃんのこんな様子初めてみる。



いつも、よく笑うな。


ってだけで笑っているとこしか見たこと
ない。



今日だって初めて話して、とても楽しい。


人見知りの私がここまで心を開いたのは
光ちゃんが初めてだと思う。



初めての光ちゃんがいっぱいだ。


なんだか私だけが知ってる光ちゃん
みたいで、どきどきした。