これは俺の本音。

相原のこと、もっと知りたい。

例えば今の気持ちとか。


「相原は?俺のこと、正直どう思ってる?」

「わ…私は…そのっ…」


俺に顔を覗き込まれて真っ赤になりながら続きを言おうとするが、忘れちゃいけない。

相原はシャイなんだ。


「ご、ごめんなさい!」


とか言った瞬間、相原は脱兎の如く走り出した。

要するに、逃げた。


「……手強いな」


追いかけるなんてダルいことはしない。

嫌われたくないし。

チャンスは明日だってあるんだ。

焦ることはない。

学校という逃げ場のない状況下で追い詰めてやるよ。


「…ん?てか、ごめんなさい?」


まさか俺、フラれた?

いやいや、考え過ぎだろ。

さっきの「ごめんなさい」は「恥ずかしくて耐え切れないので走り去りますごめんなさい」の略だな。うん。