「ふえぇ……秋野くん……っ!」




秋野くんのところまで走って抱きつく。




「怖かったよぉ……っ」




秋野くんは優しく私を包み込んでくれる。




「佐野、なにしてやがる!震えてるじゃねぇかよ!」





「え、俺なんもしてないよ?ただこの状況と俺のことを怖がるその子を見て楽しんでただけ。」




不敵な笑みを漏らす男の人。




すると秋野くんは私をそっと離した。




「……ちょっと目瞑ってろ。」




秋野くんにそういわれ、目を瞑る。




そして次の瞬間、



ボコッ バシッ ドスッ



という嫌な音が聞こえた。




思わず目を開けるとそこには、


傷ひとつない男の人と苦しそうで口元から血を流してる秋野くんがいた。