「怖いね…秋野くん。」 秋野くんが教室を出て行ってから小声で私の親友の、加藤 香織ちゃんがそう囁きかける。 「うん…怖いね……」 そして私、相川 日菜は秋野くんに怯えてるひとりであり、隣の席でもある。 「授業、始めるわよ。」 英語の先生はさっきよりも軽快な口調でそういう。 よっぽど怖かったんだな、秋野くんが… そんな先生に少しばかり、同情した。