「飛鳥の彼女さん、変なとこ見せてごめんね。」
秋野くんのお父さんはそう言って笑う。
複雑すぎる秋野くんの家庭。
私が口出せることじゃない。でも黙ってなんていられなかった。
「なんで…っ、秋野くんまで巻き込むんですかっ……!!」
ぽろぽろと涙が溢れおちる。
こんなこと言うのは勝手かもしれない。最低でおかしいかもしれない。
でも私は、
「秋野くんを傷つけないでくださいっ!せめてもの救いのお母さんまで絶望させないであげてくださいっ!
お願いだから……これ以上、秋野くんを傷つけないで……」
どんなに身勝手だって最低だって言われてもいい。
秋野くんが望んでいなくても、他人だから口出しするなって思われても、
私はどうしても秋野くんは傷つかないでほしい。