「その右手に持ってるものはなんですか。」
「ハンカチですね。ちなみに左手にはティッシュを持ってます。」
じゃあ、それで拭けよ……
そう思ったが、今更言っても、俺の服の被害は変わらない。
「今度…父さんにまた会ってくれねぇか?」
きちんと断りに行きたいんだ。
俺がそう言うと相川は優しく微笑んでくれた。
「わかった、いつでも言ってね。」
その相川の優しさに今度は俺が泣きそうになる。
「…ありがとな。」
俺はそう言って泣きそうなのが悟られないように相川を強く抱きしめたのだった。
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