秋野くん……お母さん亡くなってたんだ…
でもそれがお父さんのせいってどういうこと?
「とにかく、もう俺に近づくんじゃねぇ。相川、行くぞ。」
「う、うん……」
秋野くん……大丈夫かな。
ぎゅっと秋野くんの手を握りしめると秋野くんは少し驚いたように私を見てから微笑んでくれた。
「大丈夫だよ、おまえのことだから心配してるんだろうけど、別に心配するようなことじゃないから。」
私を安心させるように見せられた微笑み。
いつもだったらそれで幾分かは安心するんだけどなぜか今日は、
その微笑みがとても他人行儀に感じて。
「そ、っか……ならよかったよ…」
なぜかとても胸が痛んだ。