……困ってるんだろうな。



何も話さないコイツを見て思う。



そりゃそうか。急に告白されたんだから。しかもアイツの中での俺は師匠だろ?




「じゃあな。」




これ以上困らせたくなくて教室に戻ろうとすると腕を掴まれた。




すごく弱い力だったが、俺は動けなくなった。





「私も好きなの…」




そして聞こえたのはすごく震えてる弱々しい声。




……は?



一瞬、理解できなかった。


気を遣ってくれたのかとも思った。