「俺の両親は 莉奈がおばさんから聞いたとおり、少し前に死んだ。2人の彼女も死んだ。俺は…もう自分が自分でいられなくなった…どうしようもなかったから」





ゆっくりと耳に入ってくる涼太の言葉。




悲しさが 痛いほど伝わってくる。





「それから俺は、冷たい自分を演じてきた。大切な人をつくらないため。大切な人を守るため、自分自身を守るため。そうやって生きてきたから、本当の自分が消えていってしまった」





「知らないと思うけど、引っ越ししてからも 彼女が向こうでできてからも、転校してからも…お前のことを気にしてたんだ」





とくん。





鼓動が跳ねる、早くなっていく。






「春香に祭りの前に告白されたけど…断ったんだ。やっぱりちゃんと…お前に俺の気持ちを伝えたいって思ったから」





涼太と目があった。




これって……………………