後ろを向くと…
凄く…キレイな男子がいた。
キレイなこげ茶色の髪
なにもかも見透かしてしまうような目
まるで日に焼けることを知らない白い肌。
凄く…かっこいい。
「え、やっばーい!!ちょーかっこいい!」
「ねぇ!一緒にはなそうよ!」
「だから、あんたらうっせーんだよ。」
「っ……!」
「もういいよ!行こー!」
そう言って奥の列車へと行く女子たち。
「大丈夫?
凄い勇気だね」
優しい笑顔の彼。
「意味わかんない。」
「なにが?」
「どうして?どうして横から口をはさんだの?
最初っからあなたが言えばよかったじゃない。」
「…うん。俺どうでもいいって思ったんだけどさ、
あまりにも君の目が悲しそうだったからつい、ね」
「なに、それ。同情したってわけ!?そういうの!迷惑!」
同情なんていらないから。
近づいてこないでよ…
もう…誰も傷つけたくないよ……
「……同情なんてしてないよ。
決めつけでそういうこと言うのどうかと思うけど」