あー!もう!


こうなったら走るしかない!!!




私はスクールバッグを片手に走ることにした。



2つ目の信号で引っかかった私は上がった息を整えていた。



「お前、何やってんの?」



右側の車道から聞き覚えのある声がした。



振り返るとそこにいたのは



「あーっ!!!!!昨日の人!!」



昨日、屋上で会った金髪の男が黒塗りの大きいバイクで信号が青に変わるのを待っていた。





「な、な、なんで!?」

驚きを隠せない私とは別に


「何でって、学校行くだけだ。」

サラッと涼しげに言う男。


「朝から豪快な走り方する女が目に入ったから顔見たらお前だっただけだ。」



「何だと!?」

馬鹿にしたように言った男に掴みかかろうとした私目掛けて黒いヘルメットが飛んできた。



それは男が被っていた物で



「黙って乗れ。」

と意味わかんないことを言われた。


「は?どーゆー意「いいからさっさと乗れよ。置いてくぞ」」


と言われ言われるがまま男の後ろに乗ることにした。


けど…高すぎて乗れない。



ピョンピョン跳ねていると「めんどくせーな。」と言われ男の左手が伸びてきて


私を片手で担いで後ろに乗せた。



「ちゃんと捕まっとかねぇと落とすぞ。」

その言葉とともに結構なスピードで進み出した。