太陽と離れて私は会場に戻ることにした。



「白石 魅音ちゃん?」


後ろから少し高い女の人の声が聞こえた。

振り返るとそこには、眼鏡の似合う40代後半ぐらいの綺麗な女の人がいた。


誰だろこの人…


どこかで見たような…




「さすが、凜桜の娘なだけあるわね。

さっき、貴方の歌を聞いていたの。

期待を遥かに超えてくれたわ。」



私の頭の中はゴチャゴチャになって来ていた。


「えっと……どうして私が娘だって知っているんですか?」



そう聞くと女の人はクスッと笑った。