「私は、16ですわ。」
「えぇ!?」
16?
2個も下じゃん…
若っ!!
「…16なのに、働いてるんだねぇ…学校は?」
聞いた瞬間、フリージアの顔が曇る。
「私…母が病気で…私が働かないと…」
フリージアはそれ以上話さず、私のドレスに合う髪をセットし始めた。
なんか…悪いこと聞いちゃったな…
「ごめん…ね?なんか…」
「ユナ様が謝ることないですよ。ここでは…よくある事ですから…」
よくある事…
私が当たり前のように学校に行けることと同じように…こっちでは、それが当たり前ってことなのかな…
お父さんはいないのか…とか、なんか色々聞いてみたかったけど…
フリージアの寂しそうな目を見たら、何も言えなくなってしまった。
「はい、出来ましたよ。いかがですか?」
フリージアばっかり見てて…鏡に映った自分を全く見てなかった。
「ひぇ~……これ…私?」
思わず漏れる声と同時に、鏡に近寄ってみる。