「私のお父さんとお母さんってことだよね?」



「はい。昨日から隣国のカリニャへ行ってたんです。」



カリニャね…



「そのカリニャの国王様と王子様もご一緒にいらしたそうですよ?」



「へぇ…」



フリージアがなんか色々言ってたけど、頭の中はダンスでいっぱいで。



もし、踊れなくて…偽物だってバレたら…



いや、多分偽物じゃないんだけど…



そうならないとも限らないし…



ここを追い出されたら…どうやって生きていくの?



こんな知らない場所で…


楽天的な私も…やっと自分が置かれてる立場に気が付いた。



私は…ここの人間じゃないんだ。



このまま、ここにいることはできない。



なんとかして、元の世界に帰らないと…