王子って…もっとさぁ…
キリッとしたイケメンじゃん?
お兄ちゃんって…まぁ顔は普通よりかはいいと思うけどさ…
王子って柄じゃないっしょ!!
寝坊はするわ、夜遊びはするわ、大学だって留年しそうになってたし…
「ユナ様…どうですか?」
「う…うん…なんか混乱してきた…」
「疲れてらっしゃるんですね…今日はもうお休みになってください。私はこれで失礼致しますので。」
「あ~そうね……色々ありがとう、フリージア。」
「ユナ様……お休みなさいませ。」
フリージアはペコリと頭を下げて出て行った。
「………で……どうしよう…」
考えても考えても、私がお姫様だっていう記憶は出てこない。
当たり前なんだけど…
でも、お兄ちゃんがいた。
あれは絶対に私のお兄ちゃんで、私はそのお兄ちゃんの妹で…
お兄ちゃんが王子ってことは、私は王女…
いやぁ~……そんな設定あり?
私は…夢でも見てるのか?