「ユナ様、ユウ様がお見えになられましたよ。」



ユウ様?



それって……まさか…



「ユナ、また城を抜け出したそうだな。お前はまったく…」



目の前に現れたその…ユウ様…と呼ばれた男。



紛れもなく…兄の顔と一緒だ…



「お…お兄ちゃん…!?なんで?」



「お兄ちゃん?珍しい呼び方をするな。フリージアにでも教わったのか?」



はぁぁ?



「まぁ!!私はそのようなこと………」



何故かフリージアはモジモジしだした。



あれ…もしかして…



好きなのか?



この兄貴が…?



間違いなく兄の顔をしたその人…



自然にお兄ちゃんと呼んでしまった…



お兄ちゃんがいるってことは…やっぱり…