なのに、自分が悪かったなんて言われたら

何も言いかえせねぇじゃんかよ。


「だから、もう流空には会わないから。

今日で最後。ごちそうさま。じゃぁね。」


そういって、玄関に転がったままの鞄を拾う。


「待てよ。会わないとかないから。」


お前、俺のこと好きなんじゃねぇの?

会わないってなんだよ。

俺のこと諦めるのかよ?


「私は、流空の周りにいる女子じゃない。


あの人たちと私を一緒にしないで。」


振り返ってもくれない。

でも、その声は微かに涙を押し殺すような声。