「琉那、今日は家で誕生日会やるか!」



突然、お父さんがそう言ってきた。けど、当時の私はそれが嫌で家を飛び出した。



外は大雨。視界は悪く外出できる状態ではなかった。



それでもそのときの私は我が儘すぎた。



ふと、視界に入ったのは黄色い光。それを理解するのには時間がかかった。



黄色い光。それは、




────車のライト。



クラクションの音が聞こえた。でも私の体は言うことを聞かなかった。



あぁ、私死ぬのかな…と思ったら何かに包まれ地面に倒れた。



起きあがってみてみると、赤く染まったお父さんがそこに倒れていたのだ。



頭の中が真っ白になり何がなんだか分からなかった。