「おーい!大葉!」

「(無視)」

ムカ
「クズ女!」

「はっ?何あんた」

「よしっ、やっとこっち向いた」

「お前、俺の前ノロノロ歩かないでくれる?」

「はぁ?」

「俺、図書館行きたいんだけど」

「私も行くの。
だいたい、ノロノロ歩いてない」

「は?だったらカメより遅いブタだな」

「誰がブタなのよ!」

「俺達の周り、他に誰かいる?」

「このクズ男!最っ低!一生話しかけないで!」

「あ、ごめんってそんな怒んなよ。
悪かったよ!」

「ふんっあんたなんかと喋らない!喋りたくもない!」

私は階段を駆け上がった。
テニス(部活)で鍛えたこの足。
少しは自信がある。

「そんな駆け上がったって俺もテニス部だから意味ねぇよ。」

「ついて来ないでよ!」

「しょうがねぇだろ!行き先が同じなんだから!」

「私が先に行くから後から来てよ」

「むちゃくちゃ言うなよ!俺が先に行くんだ!」

「な!邪魔っ!」