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「美希ちゃん、なんで学校行きたくなかったの?」


 学校に行く途中、通学班の先頭で私は班長さんに手を引かれながら歩いていた。


「………………」


 
 班長さんと言えども、初対面だ。

 人見知りの激しかった私は聞こえないふりをしてひたすら歩き続けた。


 本当は、手をつなぐのもやだ。


 子供扱いして欲しくなかったの。


「美希ちゃん? おーい…?」


 何度も手をぶんぶんされた。
 けど、しゃべる気がなかったのでひたすら無視。


「緊張してる?」


 無視無視。

 さっきのお母さんへの威勢はどこへ行ったのやら。
 だんまりを決め込んだ。