3月10日
 僕達は中学校を卒業した。
新たな生活、不安と寂しさに背中を押されながら...


 僕達の中学校は、1学年に2クラスしかない小さな学校だった。それでも最初はの多さに驚いていたのを、懐かしく思う。みんなの絆は強く人数が少ない中学校の特権だ、と僕は思う。何も人数が多ければ良い、ということではないと思った。

 みんな本当にバラバラの高校へ進学して行ってしまった。いずれこの寂しいという想いも、無くなってしまうのだろうか。
 本当にみんなが大切な「仲間」なのだったと、心の居場所だったのだと実感した。

    大切な「もの」でも
         「こと」でも、無くなってしまって初めてその大切さに、気付くんだと思った。