どうやら、その声の主が私を掴まえてるようで…

ふざけんなぁよ。

「離せ」

私の声で後ろの奴が動いたのが分かった。

あのままじゃ…

あいつがあぶねぇ。

助けてやらなきゃ!

もう一度私は言った…。

「離せ」

「黙ってろって言っただろうが」

いっこうに離そうとしない後ろの男。

私は、仕方なく前の男たちに視線を戻した。

その時…。

自分の目を疑った。

5人の男たちが地面に頭を伏せたのだ…。