どうしようと思っている内に、あっという間に放課後になった。
答えはまだ出ていない。
やっぱり……今日はやめとこうかな。
放課後の教室はそこまで騒がしくもなく、みんなそれぞれ予定があるのか早々に教室を出て行く。
うん。
やっぱり今日はやめておこう。
明日にしよう。
そう思ってカバンを肩にかけると、ずいぶん人数の減ってしまった教室をあとにした。
「あれ? 帰るの?」
靴箱で履き替えていると、近くで声が聞こえて顔を上げる。
「キ、キヨ君……」
今、帰りなんだ?
「海斗に告るんじゃなかったっけ?」
うっ。
「や、やっぱり明日にしようかなって……」
意気地なしなわたしは、キヨ君の顔を見ることが出来ない。
朝、宣言しちゃったのに。