私が死ねばいいのに。
今まで何度もそう思って生きてきた。



なのに、
死ぬ度胸すらない。





「キミは、死にたいと思ってるの?」


真くんは驚く程冷静な口調。



まるで他人事みたいに……。

でも……。



「そうだよ……。私、死んじゃえばいいんだよ」


彼が言った事は事実。




「そうか。でもさ、思うんだ、僕……」


真くんは再び天井を見つめた。

メガネの奥の瞳は、相変わらず寂しそうだ。