次の日…

莉央 父「度々悪いね…」

涼太「昨日お嬢さんにはお話したのですが、婚約の件は無かったことにしていただきたいんです。」

莉央 父「なぜだね?君の会社の経営も不安定なんだろ?」

涼太 父「その件については他に支援していただけることになりましたので。」

莉央 父「そうか… しかしわざわざ婚約を破棄しなくてもいいじゃないか!お互い悪い話じゃないんだし。
父親の私が言うのもなんだが、娘は外見もいいし、何でも器用にできる。何より涼太君に惚れているんだ。」

涼太「自分には守りたい人がいます。なのでどっちにしてもこの件は無かったことにするつもりでした。」

莉央 父「その君の守りたい人っていうのは武藤 サツキ先生のことかね?」

涼太「そうです。」

莉央 父「我々はいろいろ調べさせてもらったんだが、彼女はやめておいた方がいい。あんな子より娘の方がずっといいと思うんだが…」

涼太「いい加減にしろ!!! あんたたちにサツキの何が分かる!!!」

涼太 父「涼太!」

涼太「失礼しました。」

莉央 父「我々は彼女の情報持っている。どうすることだってできるんだ。」

光希 父「そこまでにしていただきましょう。」

莉央 父「あ…麻生社長! ご無沙汰しております。」

光希 父「安永社長。あなたの会社とは今日限りで提携を切らせていただきます。」

莉央 父「え… な…何ででしょう?」

涼太「麻生教授!!なぜここに?」

光希 父「君が涼太君か… 」

涼太「何で…」

光希 父「まあ詳しいことは後で話そうではないか!」

涼太「は…はい。」

莉央 父「麻生社長!! 」

光希 父「あなたは武藤 サツキ先生をあんな子よわばりした。そして彼女の過去の情報で脅した。」

莉央 父「そ…それは…」

莉央「あの女がなんだって言うんですか?!」

光希 父「君、この状況が分かっていないんだね? もうよろしいですよ?今日限りで提携を切らせていただきます。 サツキちゃんの母親と繋がってることも知ってるんですよ?今後一切サツキちゃんに関わらないように。そうしないと安永社長?あなたの不正をマスコミに流しますよ? 」

莉央 父「私は不正などしていない!!」

光希 父「そうですか。もうお引き取りください。」

莉央 父「俺は…俺は…なんてことだ…」

莉央「パパ!」


二人はよろよろ帰っていった。