~サツキSIDE~

私は間違ってない。絶対間違ってない。

なのに何で涙が出てくるの?何で???

私は大学病院まで走った。



裕翔「サツキ?どうした?」

サツキ「・・・」

裕翔「ん?」

サツキ「私は間違ってない。間違ってないないのに…」

裕翔「うん。」

涼太「サツキ!」

サツキ (裕翔の後ろに隠れる)

裕翔「サツキどうした?」(ナデナデ)

涼太「サツキごめん。ごめん…」

サツキ「ハアハアハア…」

裕翔「サツキ?大丈夫だよ。息吐いて?」

サツキ「ハアハアハア…」(裕翔に抱きつく)

裕翔「涼太君、ちょっと待ってて?」

涼太「はい…」

裕翔「サツキあっち行こ?」(ナデナデ)

サツキ「ハアハアハア…」

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10分後…

裕翔「涼太君入って。」

涼太「あ…はい…」

裕翔「何があった?」

涼太「叩いてしまったんです…最低だ俺…」

裕翔「サツキが何かしたのか?」

涼太「新しく入ってきたドクターが、ミスをしたのに反省しないってことで、「救命にいる資格はない、今すぐここを出ていけ」って言ったんです。それでそのドクターが泣いちゃって…」

裕翔「サツキはさあ…許せないんだよ。」

涼太「分かってます… すごい剣幕でした…」

裕翔「もっと許せなかったのは君だな。サツキは君を信じようとしていた。なのに君はそのドクターじゃなくて、サツキを責めた。」

涼太「最低です…俺…」

裕翔「あいつ泣いてた。目に涙をためて「私は間違ってない」って言ったんだ。あいつの涙を見たのは12年ぶりだ。それぐらい悲しかったんだ。」

涼太「・・・」

裕翔「どうする?」

涼太「謝ります。許してくれるまで…」

裕翔「そうか…サツキを変えたのは間違いなく君だ。 頑張れよ?」

涼太「はい。」

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1時間後…

サツキ「うそつき…」

涼太「サツキ…ごめん。」 (寝ているサツキを抱き締める)

サツキ「ん…きゃっ!! 離して!」(突き放す)

涼太「ごめん。サツキ…俺…」

サツキ「知らない知らない知らない!!あんたなんて大っ嫌い!!!出ていって!私に関わらないで!」

涼太「ごめん…俺最低だ…」

サツキ「知らない知らない知らない… 」

涼太「ごめん…サツキごめん…傷つけてごめん…」

サツキ「結局あんたも一緒だったじゃん!嘘つき!」

涼太「俺は…」

サツキ「あんたも裏切った。私は間違ってないのに…安永先生をかばった! 早く安永先生のところに行きなよ! 二度と関わらないで!!! 」

涼太「嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ!」(抱き締める)

サツキ「何が嫌よ?何で裏切った方がそんなこと言うわけ?頭おかしいんじゃないの?あんたなんて大っ嫌い!」

涼太「…分かった。やっぱり俺はサツキを守るなんてできないんだな… 辛い思いしかさせてないもんな…
ごめん… 」

涼太は病室を出ていった。