あれ?
いつもと違う、うん?
やっぱり変人じゃないかー!

「やっぱ前言撤回です。変人ですね」


私は、笑顔で変人美容師に言った。

「はあ?あんたには言われたくないね、
外国人の顔と髪質なんて滅多に会えるか分からないぜ」

私は、ムカついたので、言い返した。



「それは、私のタイプであり、変な趣味じゃありません」


私は、こんなことをしていても時間の無駄なのでお暇しようとした。



「ふーん、まあいいけど、じゃあ、また」


変人美容師はそう言って私を見てから、後ろを向いて、歩き始めた。



変人美容師は、私を残して、部屋へ帰ってしまった。



変人美容師の後ろ姿は、たくましくて寂しそうな感じにも見えた。


「じゃあ、また」


私はそう言った。


私はなんだかあの変人美容師の後ろ姿が気になってしょうがなかった。



私は、靴を履き、もう一度振り返った。


変人美容師は、何をしているのか、物音一つしなかった。



ドアノブを握りしめ、自分の部屋に戻った。



私は、この時、変人美容師が何を考えて、何をこの部屋で過ごしていたのか、変人美容師のことを理解しようとしていなかった。