私は、変人美容師に言われるがままいすに座った。



変人美容師は、何かを探しているのか
ゴサゴサと物音が聴こえた。



後ろを振り返ると、何見てんだよと言われる可能性があると考えて何も言わなかった。


探すのが、終わったのか、私に言った。



「ちょっと、頭痛くなるときあるけど我慢してな」


変人美容師は、私の髪をマッサージし始めた。


私は、目を瞑り、変人美容師のマッサージを受けていたが、つくづく思うがこの変人美容師は口だけは本当と疑うが、うまいと思う。



変人美容師は、何も言わず私の頭をマッサージしてくれた。



私は首を左右に揺れながらウトウトし始めて、眠ってしまった。



耳から何か声が聴こえた。


「おい、起きろ!」


私の目の前には、私の顔をべしべし叩いている男性がいた。

私は、誰?と半目開きにしながら言った。

「はあ?俺だよ。俺、高木旭」


私は、目を開いて、変人美容師を見た。

「あー⁉︎」


私は、周囲を見渡した。


「私、寝てました?」