「なんだ!」


私は、あはあはと右手にビールを片手に笑いを堪えた。



「だって、髪がはねてて、鳥の巣みたいで想像しただけで笑えて」



変人美容師は、はあ?と言い、ビールを飲み終えたのか。



「こっちに来い!あんたが俺を笑ったことを後悔させてやる!」



変人美容師は、いきなり大きい声を出して私に言った。



私は、まだビールを飲んでいる途中だったので、え、ちょっと待ってと言ったが、変人美容師は、私の腕を掴んである部屋に連れられた。



ある部屋とは、変人美容師が美容師として成長するために使用している部屋だった。



「あの…私にどのような髪の手入れをするんですか?」



変人美容師は、ニッと笑って、私に言った。



「髪のマッサージ。まあ、そこの椅子に座って」



その部屋は、さっきの部屋とは違くて
美容院で実際使われる椅子と美容師の雑誌など、こっちは私にも分かるくらい本格的なものがあった。