ご飯を食べた後、私は職員室で文字を打ち込んでいた。
すると、「よぉ、池脇先生」
聞いたことあるような声が右側から聞こえてきた。
振り返ると、朝比奈だった。
「何?ってか、授業は?」
朝比奈は、築地先生の椅子に座り私を見てきた。
「授業ないよ。午前で俺の担当は終わり」
朝比奈は、服のポケットの中からボールペンを出してクルクル回し始めた。
「ふーん、私と同じね。ってか何やってんの、朝比奈。私、今クラス冊子作ってんの!私そんな暇ないの、あんたはあっち行ってて」
「ふーん、ねぇ、今日二人でどっか行かない?」
朝比奈は、手に頬をつけて、机に肘を置いて言った。
私は、朝比奈を見た。
「はあ?あんたと二人」
朝比奈は、頷いた。
「ダメ?」
朝比奈は、私の顔に近づいて私に言ってきた。
「ダメ!」
朝比奈は、チェと言って、私の頭を撫でて、また今度誘うよと言い、自分のデスクへと戻った。
私は、デスクに戻る後ろ姿の朝比奈を見つつ、私は自分の頭を両手に抱えて、心の中ではあ?と思いつつ、顔が赤くなっていた。