すると、熊谷くんが


「築地先生が来なかったのは俺のせいですか?」



熊谷くんは私をジッと見て言ってきた。




私は熊谷くんの所へ行き、言った。



「いいえ、熊谷くんのせいじゃないわ。
ちょっと、築地先生は用事できただけよ。心配しないで大丈夫だから」



「そうですか。なら、いいですけど」



子ども達は、まだ授業が始まらないと判断したのか近くの友達と話しをし始めた 。



「それより、熊谷くん。大丈夫?」


「何がですか?」



「築地先生、少しキツイとこあったから、大丈夫かと思って」



「大丈夫です。心配してくれてありがとうございます」


私は熊谷くんに、そうと答えて、教壇に戻った。

「はいはい授業再開します。前向いて」