「いや、何でもない」
望がそうと返事すると、倉田さんが話し始めた。
「旭、波ちゃん。来週の日曜日空いてる?」
「え?なんでですか?」
私は倉田さんに聞いた。
「来週の日曜日、僕と望ちゃん達でショッピング行きたいなと話してて」
私は望に聞いた。
「望、本当?」
「うん、本当。さっき話してて倉田さんと行きたいなって話してたんだ」
私は倉田さんを見た。
倉田さんは、私に気づき目を合わせてニコと笑った。
高木さんは、お前らで行って来いよ、俺はその日寝る日だからと言っている。
私は聞いた。
「あのー。ショッピングって何処に行くんですか?」
「美容専門を扱ってるビルに行こうと思って」
倉田さんがそう言った瞬間、高木さんは倉田さんを見た。
「それ本当か?」
「本当。ねぇ、望ちゃん」
倉田さんは、望に同意を求めた。
「はい、本当です」
望は、声を低めに答えた。