「……わかったよ」

そして、望の方に近づいてきた。

「…望ちゃん。まだ、俺たち会ってから日が浅いけど、お、俺と結婚して」

えーー! まさかの、結婚!!

望は顔を赤らめて、倉田さんを見て目を丸くしていた。

そして…

「…は、い」

望は返事をした。

倉田さんは、右手にガッツポーズをしてよっしゃーと手を上げていた。

「よかったな、翔太」

私の隣にいた高木さんは、嬉しそうに微笑んでいた。

私も望のところへ行き、自分のことのように嬉しい。

「おめでとう!望」

望は照れ臭そうに、あ、ありがとうと返事をして私に言った。

「波には言わなかったけど。不安だったんだ。倉田さんが私のこと好きなのか分からなかったし。でも、良かった」

望は笑顔で微笑んでいた。
私ばかり相談していて、望の悩みはこの頃聞いてなかった。

「…ごめんね、私ばかり恋愛相談して。望も悩んでたんだね」

「いいの!波はいつもアタシの話を聞いてくれていて、アタシこそ安心してた。でも波がこんな必死に恋愛する姿見たことなかったから。何がなんでも頑張ってほしかった」

なんて良き同僚を持ち、良き親友を持ったのだろう。

「望、ありがとう」
私たちは慰め合いながら、笑いあった。

「えーと、女子達いいかい。本題なんだけど。俺たちがなんでお前らを呼んだかというと…」

私たちが笑いあっていたら、高木さんが声を発した。

私と望は、え?と目を見つめあっていたのを高木さんの方に向けた。

「そうだ!なんだよ!話って!忘れてたわ」