ガチャ
ドアが開く音が聞こえた。

「こんにちは」

望は、真面目に挨拶をして私たちに言ってきた。

「望、どうしたの?10時に待ち合わせって言ったのに」

「…波…」

望は私の名前を呼んで、悲しそうに私たちを見てからまたドアの方に行き、また外に出ていった。

すると、ドアの方から倉田さんがいた。

そして、笑顔で
『おめでとう!』
と花束を持ち二人で言っていた。

「え?」

私は目を丸くして二人を見た。
そして、二人は笑顔で私たちに花束を渡した。

「お前ら…」

高木さんは二人を見て言葉を発したが、その花束に驚いたというよりも二人の行動に驚いていた。

「なんで?」
私は涙目になりながら、二人を見た。