「まっちゃんは昔から知っていて、とても優しい人だよ。でもね、怖いの。昔と違うから」

私はまっちゃんの目が見られなかった。
だって、絶対悲しい目をしているから。

「何が? そんな俺変わった?外見や内面までもが変わったってこと。大人になれば当たり前じゃないの」

まっちゃんは低い声で私に聞いてきた。

「そうね。でも、私はあの時のまっちゃんを愛してたの。今は会ったばかりだからかもしれないけど、価値観が違くなったように思えるの。高校の時は、考え方が少し似てたの。でも今はよく見えない、まっちゃんが」

徐々にはっきりした声で私はまっちゃんに言った。

まっちゃんは、数秒何も言わなかった。
だが、黙っていた口が声を発した。

「じゃあ、俺が好きじゃないってこと?」

「それは違う。それとも違うんだよ。よく分からないんだよ。私」

私はまっちゃんに思っていたことを口にした。
望に相談することも出来たけど、望も望
で倉田さんのことで頭でいっぱいみたいなので私から口に出せないでいた。