「波、なんかあった?」
まっちゃんは、私がいきなりミルクティーと言って、突然そんなことを聞いてきた。
「え? なんで? いや何もないけど」
私は平然を装ってまっちゃんに答えた。
まっちゃんは、黙り込んでジッと私を見てくる。
そんな私に見つめられると、彼の目に吸い込まれそうだ。
久しぶりに見たまっちゃんは、かっこ良くなっていて、しかも私の理想のタイプに当てはまっている。
そんな直視されると、こっちがどうすればいいか。
「……波はなんかあったら、いつもミルクティーを頼む癖があるだろう。高校の時、無意識に頼んでたじゃん」
嘘。 私、そんなこと知らなかった。
ただ単に、ミルクティーをほしくて頼んだのに。
「いや、そんなことないよ」
「波が気づいてないだけだよ」