生まれてこなければこんなことならなかったのに。

私が生まれてくることすら邪魔だったんだ。

あれ、月がぐちゃぐゃになって見えないよ。

頬にあったかいものが流れる。

「____莉愛ちゃん?」

この声__。

『か、ずまさん。』

和真さんは私を見てビックリしている。

「どうしたの?風邪引くよ。送るから車に乗りなよ。」

そういって和真さんは私に近づいてくる。

「莉愛ちゃん?」

和真さんは私の前まで来てしゃがんで私を見る。

『__ねぇ、和真さん。私ってなんで、うまれて、きたのっ?』

するとギュッと和真さんに抱きしめられてる。

その瞬間何かが切れたように

『辛いよ!もう、死にたいの。全部嫌なの。莉緒くんを好きでいることも、ままとぱぱに殴られるのも。』

『死にたいけど、莉緒くんに迷惑かけちゃうし、生きていても辛いことばかり!私はただ愛されたかっただけなのに』

『それだけなのに___。愛されたかっただけなのに____。』