送ってもらう事にして会計を済ました後、
私とアオさんは車に乗り込んだ。
暫くの沈黙が続く。
さっきの穏やかな空気は何処に行ったのか、お互いに何も話さず重い空気。
いや、話してはいけない…そんな空気だ。
__________先程のファミレスから離れて、少し走った車は赤信号で止まった。
そしてアオさんが、ようやく喋った。
「ねぇ、咲。」
真っ直ぐ、真っ直ぐ前を見据えたままアオさんは言った…。
「もう、戻れなくなるからね。
後悔なんてしないで欲しいから。
これ以上、踏み込んじゃいけないよ。」
何の事に、対しての言葉なのか。
私には、検討も付かない。
その後アオさんはその事に触れず、かと言っていつも通り振る舞う訳でも無かった。