キッチンにある棚からお菓子を出しながら考える。 正直、愛海の話が気にならない訳じゃない。 でも、興味本意で聞いて良い話でもないから…。 お菓子と追加のお茶を持って愛海の待つ、客間に移動する。 ありがとう、とお茶を受け取りながら愛海は言った。 「今日、ちゃんと言うよ」 こんなにも愛海が躊躇った話は初めてで。 何かを決心した顔だった。