あたしは慌てていう。 「ははっ、そんなのわかってる。 でも、髪の毛くらい乾かさないと、風邪ひくぞ?」 そんな気遣いも、さっきの看護婦さんとのことを思い出すと、嬉しく思わなくなる。 「うん、わかってるけど……。 永真に早く会いたくて。」 「……なにそれ、嬉しすぎんだけど。」 そういって、あたしに触れようとしてくる永真。 だけど、反射的によけてしまった。