「愛衣…!?」
「音羽…」
音羽はあたしに駆け寄ってきた。
「どうしたの!?顔色すごく悪いよ!?」
「…ちょっと気分が悪くて」
「大丈夫!?少し休んでく?」
「ううん。待たせてごめんね。帰ろっか」
「平気なの…?」
音羽は心配そうにあたしの顔を伺う。
優しくて、心配性の音羽は本当に素直で可愛い。
音羽は大好き。
あたしは頷いた。
すると、音羽は少し安心したように笑った。
あたしは音羽に倉持くんに告白されたことを話した。
「やっぱり、告白だったんだ」
「分かってたの?」
「当たり前じゃん!放課後に女子一人だけ呼ぶなんて告白以外あり得ないって!」
「そっか…」
「…でも、愛衣は断ったんでしょ?どうして?」
「…よく知らないし、恋愛とかよく分からないから」
「でも、悪い人じゃないと思うよ?」
それはあたしも分かってる。
でも…怖いの。
あのときを思い出すだけで震えが止まらなくなる…