放課後。
「愛衣ー!聞いてよ!」
「どうしたの?」
「さっき告白してた子、断られちゃったんだって!」
「そうなんだ…」
「その子、泣いちゃったんだって。天城くんに理由聞いても何も答えてくれないみたいで…」
「可哀想…」
…ほらね。
やっぱり最低な奴なんだよ。
理由を答えないってことは何か裏がある。
…化けの皮を剥いでやりたい。
でも、あたしにはできない。
できればそういう奴と関わりたくないから。
「天城くんのタイプってどんな子なんだろ…ハードル高そうだね!」
「そういう男は一番止めておいた方がいいよ」
「でも、愛衣だったら天城くんを落とせるんじゃない!?」
「な、なんであたし!?」
「だって愛衣って、美人で優しくて、完璧なんだもん」
「そんなことない…」
それはあたしの仮の姿。
本当はもっと冷めてて、完璧なんかじゃない。
そのときだった。