次の日。
準備をしてリビングへ向かうと、既にみんな揃っていた。
もちろん、アイツも…



「おはよう、愛衣」

「…おはよう」

「おはよう。お母さんの手料理は最高だね!」

「ヤダ直哉ったら〜!」



二人は朝から熱いですね。
あたしは席に着こうとした。
…何でよりにもよってコイツの隣なわけ?
あたしは仕方なく、座った。



「あら…?二人ともどうしたの?ケンカでもしたの?」

「なんでもないよ」

「柊、お前なんか失礼なこと言ったんじゃないのか?」

「別に」

「お前は女心が分からん奴だからな」

「そんなことないわよねぇ?愛衣は何もしてないの?」

「だから何もないって」



…空気が悪い。
正直居心地が悪かった。
食欲もない。
あたしは早く学校に行くことにした。



「ごちそうさま」

「愛衣、全然食べてないじゃない」

「行ってきます」

「柊、愛衣ちゃんと一緒に行ってあげなさい」

「一緒に出たらバレるだろ。別々に行った方がいいんだよ」

「バレてもいいじゃないか」

「あたしなら大丈夫ですから」



あたしはそう言って家を出た。
…最悪な朝だ。
こんなはずじゃなかったのに…