「…ぃ…きろ…おい!いい加減起きろ!!」

「はっ!!」



突然大きな声が聞こえて、飛び起きる。
…え?天城くん?
あたしの目の前には天城くんの顔が…!?



「いやぁー!変態!最低!」

「痛ぇ!何すんだよ、バカ!」

「バカって何よ!勝手に人の部屋入って来ないで!」

「親父に呼んで来いって頼まれたんだよ!」

「え?…どうして?」

「夕飯どっか食いに行くんだってよ」

「夕飯…?今何時?」

「あ?8時だけど」

「えぇー!?あたしそんなに寝てたの…」



片付け終わってからずっと寝ちゃってたんだ…
なんだかショック…
…って、そういえばパニックで気づかなかったけど天城くんすごく至近距離にいるだけど!



「…分かったから、離れて」

「あぁ、悪かったな。俺のこと嫌いだもんな」

「…そうよ」

「安心しろ。俺もお前のこと興味ないから」

「わざわざご報告ありがとうございますー」



なんなのよ、こいつ!
ほんとムカつく!!
どこが王子よ!どこが紳士よ!!
正反対の悪魔だっつーの!



あたしは天城くんを睨みながら部屋を出た。
…こんなんじゃこの先やってけないよ。
…どうしよう。