「そうだよ!あんたみたいな男、大嫌い!!」

「おい!」



あたしは部屋を出て行った。
お母さんには申し訳ないと思う。
でも、こんな奴と一緒に暮らすなんて無理だよ…



外に出ると、雨が降っていた。
天気予報では雨なんて一言も言ってなかったのに…
あたしは仕方なく雨に濡れながら走った。




あたしは誰もいない公園のベンチに座った。
身体が震えていた。
あのときを思い出してしまった。
あれから、あたしは普通ではいられなくなってしまったんだ…
前の自分には戻れない……

あたしも雨になりたい。
雨になって、何もかも水に流して忘れたい。
あたしは雨は嫌いじゃない。



これがあたしの歯車が狂い出すきっかけだった……