「…少しだけだからな」

「ありがとよ!柊!!」



男子たちはすごく喜んだ。
…はぁ、面倒くせぇな。



そして、自己紹介をしたり、男子たちは歌いまくっていた。
席はもう自由みたいだ。
おれは退屈だった。



「…隣いいかな?」



すると、1人の女子が隣に座ってきた。
…聞く前にもう座ってんだろ。



「天城くんは歌わないの〜?」

「あぁ」

「…じゃあさ、あたしと一緒に歌およ!」

「は?」

「いいでしょ?」

「だから、俺は歌わねぇって」



俺はマイクを差し出されたが、断った。
何もしなくていいって言ったんだから俺は何もしねぇからな。



「…もぅ、でもそういうところも好きだな」



女子は諦めた様子で座り直した。
…意味分かんねぇ。