視線をアヤカに戻すとまだ頬杖をついていて、不思議そうに眉間に皺を寄せていた。



「まぁコウは幼馴染みだしねぇ」



家は隣だし、同じ歳だから親同士が凄く仲が良い。

親同士の仲が良いと、必然的に遊ぶ回数も多いわけで。
だからあたしはコウと家族みたいに育ってきた。



小学校から今の高校までずっと同じ学校だから、クラスは違っても全く会わないって事はない。




だからかもしれない。

寂しいような、懐かしいような気持ちになるのは、会ってない訳じゃないのにコウが遊んでくれなくなったからかもしれない。


昔みたいに毎日遊んで欲しいって訳じゃないけど、もう少し仲良くしてくれてもいいんじゃないかって思う。


中学までは普通に話してた。
高校に入って少したった頃から、急に話す回数が減った。


そんな急に変わられると、そりゃああたしだって気になる。
だからちょくちょくコウの事を目で追ってた。



それでも目が合うことはほとんど無くて、少し寂しいって思う。